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平城京大極殿 ~ 西ノ京 ~ 和歌山黒潮市場海鮮バーベキュー
2013年 7月 9日
大極殿
大極殿中央にある 高御座

  猛暑の中、避難所=日陰のない平城京跡を歩きました。炎天下、暑い、熱い、しか言葉がない。広大な駐車場は近鉄奈良線の南側、無料です。平日とこの暑さでは観光客もさすがにいない。朱雀門と大極殿を分断する近鉄線は、今では阪神、大阪地下鉄の三社が乗り入れてるので、色とりどりの車両を見れます。踏み切りを渡って地上7m?の大極殿に上ると遥か800m先の朱雀門まで宮跡を一望に見下ろせる。時の天皇は更に3mほど高い玉座から見下ろしたのだろうか。

大極殿から南門と霞んだ朱雀門

  大極殿は2層建築ですが、2階を作ったのは威容の為だけで2階に上る階段はありません。

  朱雀門では閑を持て余したボランティア解説員の方が実に詳細に説明して下さいました。その時はふむふむと聞いていたのですが、時が移ると何の話だったかよく思い出せませんが覚えてる事だけちょっと。今は朱雀門の南はすぐ阪奈道路で終わってますが、元は4キロ先の羅城門まで朱雀大路が通っていたそうです。2010年に竣工した大極殿なんかが世界遺産というのは腑に落ちませんが、登録は地区一体ということで、特に平城京跡は地下の遺構がその対象なんだとか。

唐招提寺金堂
手前から薬師如来、盧舎那仏、千手観音

  つぎは平城京近くの唐招提寺に移ります。唐招提寺の開山は言うまでもなく鑑真和上ですが、その鑑真和上坐像は残念ながら普段は拝観できません。6月6日開山忌舎利会の前後3日間だけ公開されるそうです。

唐招提寺戒壇

  建物は殆どが8世紀後半の建築でもちろん国宝。金堂には入れませんが網越しに覗くと、仄暗い堂内に安置された盧舎那仏他3体の乾漆造りの仏像が頭上から迫ってきます。蓮池ならば少しは涼しそうと思いそちらの方に行くと戒壇があった。授戒は寺院にとっての大事な権威・特権で、当時鑑真が日本で唯一戒を授ける事の出来る僧だった。

  境内を隈なく一巡りしたいところだが、この日はとにかく暑かったのでそこそこに退出し、アイスを食べながら徒歩で薬師寺まで移動します。

薬師寺金堂 後ろから
日光菩薩、薬師如来、月光菩薩
薬師寺中門の右側天王像
薬師寺西塔

  薬師寺の国宝東塔は残念ながら改修中でテントに覆われていて、工事完了予定の2018年末まで見ることができません。東塔は天平年代(729~749 聖武期)の建築だそうですので、斑鳩の法隆寺の次に古い建物ですね(多分)。再建された金堂内は扉が開かれとても明るく意外でした。安置されている薬師如来三尊は銅鋳造で表層は火事の際の高温に晒された為に変色し黒光りして、またとても大きなもので圧倒的な迫力で迫ってきます。薬師如来の両脇の日光菩薩、月光菩薩は腰をくねらせた自然体で妖艶であり、えもいわれぬ感動を覚えました。

  薬師寺の建物は戦国時代に戦火に遭い東塔だけを残して全てを失いましたが、124世管主高田好胤師の発願により再建が始まり、昭和56年竣工の西塔をはじめとして現在の伽藍が再建されました。薬師三尊はそれまで仮堂で保存されていたもので、白鳳(645~710 天武・持統の頃が最盛期)の様式の作品だそうです。

  講堂や勧進所で法話の講義でしょうか大勢の方が集まってました。南都六宗の信者など今では殆どいないのかと思ってましたが、熱心な信者の方がいっぱいいらっしゃるのですね。薬師寺は法相宗総本山、唐招提寺は律宗の総本山。因みに東大寺は華厳宗で大本山というのだそうです。鑑真は唐招提寺を建てるまで東大寺で授戒をしていたと聞きます。

黒潮市場海鮮バーぺキュー

  さて文化遺産、寺参りは早々に終了して気分一新、海鮮バーベキューに向かいます。海南市の西の島にポルト・ヨーロッパというテーマパークがあり、そのまた海側に黒潮市場はあります。そこでは新鮮な海の幸が買えるだけでなく、そこで買った食材でバーベキューができます。シーズン前の平日ということもあり広大な客席に人影疎らで、さらに午後3時を過ぎれば魚屋さんは店じまいで、少々侘しさが漂います。それでも何とか食材を確保してバーベキュー床で、楽しく2時間足らずの時を過ごしました。
☆利用上の注意:駐車場は黒潮市場と黒潮温泉の共用駐車場を利用しましょう。駐車券の割引があります。間違ってもポルト・ヨーロッパの大駐車場に停めてはいけません。

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