-- 国道477号線 池田〜亀岡〜日吉ダム --

2014年 9月 7日


日吉ダム

  国道477号線というのは池田市から三重県四日市までだという。北摂には多くの国道がありますが、176は福知山(注1)、173は綾部、423は亀岡、171は京都、と多くは兵庫や京都の北方面が終点です。三重方面とは不思議な気がしてルートを走ってみたくなった。地図を見てみるとかなり怪しい所を通ってます。これは魅力的、走り甲斐がありそう。
  (注1)176号線は当初大阪市〜福知山市だったのが1970年に宮津市まで延伸され、起点は宮津市になった。477号線は起点は4日市市です。


巨大仏像が妖しい

  最近の異常気象、自然に対して異常という言葉も変だが、大雨で山崩れなどがあるやも知れないと予想はしながら、ちゃんと調べないでバカーナビ頼りにしてスタート。予想に違わず、能勢妙見山あたりに通行止のマークがいくつも出てる。さて迂回路は・・ナビの地図の縮尺を大きくしてみても付近の詳細がよく分らないので、一の鳥居をやり過ごし、一庫から大きく回り込みます。のっけから477号線とは外れてしまった。
  国道173号線通称能勢街道を途中で豊能町方面へ外れ、再び477号線に戻る手前あたりで左手の山の中腹にでっかい金色の像がど〜んと視界に。この手の建造物には新興宗教とかの妖しい匂いを感じ、的外れながら、昔読んだ高橋和巳の『邪宗門』を思いだすのですが、七面山七寶寺と言って、元は真言宗で今は日蓮宗の修行場だとか。麓から見えていたのはそこの金色十一面観音と大仏に塔でした。

  今日は助手席でカメラを首にぶら下げたまま、ナビ担当で気楽ですが、ひとり旅ではないので、ただ車を走らせてるだけではどうも気まずく、どこか見物場所を設定しないと納まりません。そこで477号線からは外れるけど日吉ダムをメインサイトとしました。


文覚(もんがく)池
  国道477号線を外れて日吉ダムに行く途中に文覚池というのを地図で見つけた。文覚は破天荒な坊さんで、神護寺の修復を後白河が今様に興じてる時に勧進して騒動を起こし東国に流され、伊豆の頼朝に義朝の髑髏を示し平氏謀反の兵を挙げるように説得したと平家物語は語る。その文覚が村人を指導して造ったという池です。行基のようなこともやった様子。


鹿のソーセージ
  日本全国至る所にダムがあり、多少なりとも観光化や広域公園化をめざしてるように見えます。日吉ダムは1998年に運用管理が開始された新しいもので桂川水系、即ち淀川水系の大規模なダムで、阪神地区にも無縁ではない。ダムの内部を見学できるようになっていて、ダム上部までエレベーターで行けます。入場料は不用です。ダム下の河川敷には売店、レストラン、温泉、プール、それと芝生ではバーベキューもできます。芝生のあちこちに鹿のものらしき糞がこぼれてて、都会からの距離を感じます。レストランのガーデン部でも七輪バーベキューテーブルがあります。いずれの場所も家族連れやグループで賑わってました。
  レストランのメニューで珍しいものがありました。写真では「そば」にしか見えませんが「古代米うどん」だそうです。古代米がどういうものかよく分りませんが、精米後も黒っぽいのでしょうか。さっき見た糞の落とし主のウィンナーと燻製も載ってました。最近鹿や猪が増えて林業や農業にも被害が出て、頭数の計画管理とかで肉が流通してるのですね。ジビエ料理と称されちょっとしたブームになるにしたがって、安全性の問題が指摘され、国による安全基準つくりや自治体による規制等が望まれてます。


日本最古農家

桧皮葺バス待合舎
  食後は477号線に固執できず更に北へ美山町方面を目指しました。有名な美山のかやぶき集落までいけるかと思ったのですが、同じ美山と行ってもとても広いようで、大野ダムあたりでタイムアップ。日本最古の農家建築という石田家住宅を見物に行きましたが、管理人が不在で中に入れませんでした。なんでも 桁の継手材に慶安3年(1650年)3月11日 という墨書が見つかり、日本最古の現存農家建築として国の重要文化財となってるとか。 事前に予約が必要らしいです。

  帰路の道路沿いに貴重な檜皮葺きのバス停待合舎を見つけ記念写真を撮って遊んでみました。477号線のつづきは次回以降となります。

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